一級印章彫刻技能士が手彫り仕上げ
成人・就職や結婚、赤ちゃん誕生のお祝いに、親から子へ。おじいちゃん、おばあちゃんからお孫さんへ。人生の節目に、名を刻む「印鑑」の贈り物はいかがですか。一級印章彫刻技能士による手彫り仕上げの店、文字工房・楽善堂(八王子市南町1の1。電622・1976)では、仕事印、銀行印、実印や男性向き、女性向きなど、用途に合った書体を提案しています。
印鑑作りはまず印材選びから(ツゲ、黒水牛、白水牛、象牙など)。良いものを長く使ってもらうため、見た目や指との相性を確かめます。ある程度、重さがあった方がきれいな印影が出るそう。仕事印は読みやすい古印体(男性向き)や行書体(女性向き)で直径9ミリ、10.5ミリ、銀行印は吉相体や篆(てん)書体で直径12ミリ、13.5ミリがお薦め。日にちに余裕があれば、印稿(ラフデザイン)を起こすこともできます。
1本の印鑑を彫り上げるには、印面調整→朱墨塗り→字割り線引き→下書き→字入れ→荒彫り→墨打ち→仕上げの全8工程。熟練の職人が「印刀」と呼ばれる彫刻刀6、7本を、彫る場所によって使い分け、仕上げていきます。
通常は注文して3日後の受け渡しですが、急ぎの場合も対応。料金の一例として、ツゲ仕事印直径10.5ミリ(ケース付き)3900円、ツゲ銀行印直径12ミリ(ケース付き)4950円。女性に人気の全10色・白水牛を染色した「ルミネ・クルール」銀行印直径12ミリ(ケース付き)1万1000円。希望があればギフト用パッケージにもできます。
店主で一級印章彫刻技能士の平澤東さんは、自身のことを職人でもあり、商人でもある“職商人(しょくあきんど)”と呼び、「彫刻するだけではなく、どういう用途で使うのか、お客さまと話し合いながらご提案しています。一生使えるものなので、長く使える良い印鑑作りを心掛けています」。
実印注文の人に印鑑登録のマニュアル(手引書)を進呈。駐車料金サービスあり。営業午前9時~午後7時。定休日曜、祝日、第4土曜。